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なぜ、あなたの人生は物足りないのか?―釣り合った人生のつくり方

あなたの人生で物足りないと感じている物事は何ですか?
仕事?友人や同僚などの身近な人間関係?それともパートナー?それとも、もう何もかも?

いずれにしても原因は、今のあなたの考えと釣り合っていないからです。

当たり前ですが、あなたが求めているものが手に入ったり、手に入る予感がすれば物足りないと思うことはないでしょう。
しかし、仕事も友人も同僚もパートナーも、今のあなたが求めているものが手に入る気がしないから物足りなく感じているのです。

では、なぜ物足りないと感じてしまう様な選択をしてしまったのでしょうか?
あるいは、それがなぜ物足りないと感じるようになったのでしょうか?
理由は、あなたが大切だと感じている人生のテーマへの自覚が、更新されていないからです。

古い価値観が生むギャップ

人生のテーマはたくさんあって、それを僕は価値観と呼んでいます。
例えば、仕事に対する価値観、友人関係に対する価値観、パートナーや家族、家庭に対する価値観…。
様々な価値観に対して、それぞれの考え方があり、その考え方は少しづつ変わっていきます。
その変化に気づかずに、ひと昔の前の価値観で物事を選択してしまうから、今の考え方と重ならない。というギャップを生み出しそのギャップが様々な物足りなさを生み出してしまっています。

例えば、学生から社会人になり、社会人に慣れるまでの間に、様々な経験と環境の変化が身の回りで起こり、そのたびに少しづつ価値観が変わっていきます。

仕事とのギャップ

学生の頃は、とにかく見栄えのいい仕事や給与のいい仕事を探していたかもしれませんが、実際に働いてみると、学生の頃に思い描いていたような華やかな仕事ではなかったり、給与はいいが多忙すぎて自分の時間なんて存在しなかった。なんてことを経験して、「仕事に求めていたのはこんなことじゃない」と、思い始めるかもしれません。

仲間たちとのギャップ

逆に、思った以上に仕事が楽しく感じてもっとのめり込んで自分自身を高めようと思うかもしれません。
そうなったときに、同僚との価値観の違いが生まれてくることがあります。「自分はこんなにも仕事が楽しくてやりがいがある」と思っていても、同僚はそんなことはどうでもいいと考えているかもしれません。
または、同僚たちも自分と同じような気持ちで仕事をして互いを高め合うような仲間たちになるという良い結果がやってくることもあるでしょう。

しかし、学生時代の仲間たちはそうじゃないかもしれません。
ここでまた昔の仲間たちとのギャップが生まれることもあります。
入社したては、自分はこんなにも面白い仕事をしている。と、各々語り合ったのに、時間が経つにつれて仕事について出てくる言葉は会社の愚痴か、辞めてしまいたいというネガティブな話題かもしれません。

恋人とのギャップ

恋人とのギャップも同じように環境や価値観の変化で生まれることもあります。
昔はただ一緒に居れればいいと思っていたけれど、時間と共にお互い求める事が変わってくる事があります。
もっと仕事に励んで自己実現を求めるようになれば、ストイックに努力することを求めたり、もっと深い関係になりたいと結婚や子供のことを考え、もっとお互いの未来について話し合える関係を望むようになったりします。
逆に、どちらかの考え方が変わって、もう一方は昔の考えのまま。というギャップ生じるでしょう。

こんなふうに、自分の成長と共に仕事や人間関係に対しての考えや求める事が変わっていく事で、少しづつギャップが生まれて行き、そのことに気づかないままでいるから、なんだか物足りない。という気持ちになってしまいます。

人生のテーマを更新する

なんだか物足りないという気持ちは、物事を停滞させてしまいます。
何が足りないのか?という事が明確になっていないので、何を自分が求めているかわからない状態で、今の物事に見切りをつけるのは不安です。その不安が、物足りない仕事や人間関係を停滞させ、物足りないと感じながらもダラダラと関係を続けてしまいます。

そんな何か物足りないと思う日々と見切りをつけるには、自分の人生のテーマ、つまり価値観を更新する必要があります。

価値観を更新するには、どんな価値観が物足りない現状を作り出しているのか?という、今の自分自身を理解することにつながります。
人生の価値観を更新するには、自分自身を理解する事が大切です。
何故自分はこんなことばかりしているのだろうか?なぜ自分はこの関係を、仕事を、選択を続けているのだろうか?そして、こんな現状を作り出しているのは「何が」原因なのだろうか?
と、何故か?という問と、「何が」という2つの方向から考えるのが効果的です。

閑話休題—一度の拒絶が

僕の友人で、社会人になってから誰とでも関係を持ってしまうようになった女性がいました。
「学生の頃はそんなことはなかったのに、社会に出てからそんなふうになってしまった。どういうわけか、求められると断れないし、まぁ、いいかな。という気持ちになってしまう」と
彼女には学生の頃から付き合っていた彼がいたのですが、そんな彼ともいつの間にか心が離れるように別れてしまった。いつ別れたのかもはっきりしないような感じで、彼女の方から距離を取るように自然消滅に向かって行った。とぼんやりと語りました。
僕は驚きを隠せませんでしたが、人の人生にあれこれ口を出したり踏み込んだりするのが好きではないので、「まぁ、程々にね」と濁してその話を終わらせました。

何が彼女をそうさせたんだろうか、職場に魅力的な男性でもいるのだろうか?と疑問に思って、会ったときにそんな話題を偶に振りますが、別にそうでもない。と、さらに謎が深まりました。
しかしある時、彼女が付き合っていた彼との話をしたときに答えが見つかりました。
当時彼女が付き合っていた彼は、給与はいいが残業が馬鹿にならないといういわゆるブラック企業でした。
特に繁忙期は終電で帰ってこれないほど遅くまで働いて、タクシーで帰ってきて泥のように寝る。という時期があったそうです。
そんなときに夜の営みを彼に持ちかけた彼女は、彼から静かに、しかも猛烈に拒絶されてしまい、女性としての自信を無くしてしまいました。

そんな話を彼女は笑いながらしてましたが、そこには彼女の価値観を歪めてしまった原因がありました。
当時付き合っていた彼からされた拒絶に自信を失ってしまった彼女は、周囲から求められ、それに答える事で自分の自信を、そして価値を保っていたのです。
一度の拒絶が彼女の価値観に深い傷を与え、自分に女性としての価値はないから、求められる事で自分の価値を保つ。という価値観が彼女の人生に根ざしてしまいました。

彼女に、その古い価値観に囚われているせいで、手軽な関係で自分自身を保っている。ということを伝えました。
彼女は「仕方ないじゃん、もうわかんないんだよ」と笑いながら答えましたが、徐々に彼女の顔から笑みが消えて悩みを纏った真剣な表情に変わり、手に持っていたグラスを眺めながら、ぽつぽつと曖昧な返事を繰り返していました。きっと自分に向かって何かの返事をしていたのかもしれません。
その日は、そのままお開きになりました。店を出て解散するときに僕は、「君の人生にとって大事なことを色々と思い出すといいよ」と最後に伝えてそれぞれ帰路につきました。

それから彼女はぱったりと手軽な関係を辞めました。と、ドラマのようにはうまくはいきませんでしたが、それでも徐々に頻度は減って今ではそういったことは全くないようです。
最近は、気になる男性ができたらしく、その男性に向かってアプローチ中だそうです。

大切なことに気づく

人生のテーマを考えるには、自分にとって人生において大切なことを考えるのが最も良い方法です。
しかし、大切なことはなんだろうか?と漠然と考えるのは意外と難しいものです。
しかし、これまでこのブログの中で何度か人生において大切なこと、つまり「価値観」を探すための方法を紹介してきました。
なので、人生のテーマを更新するために、自分に合った方法で価値観を探す事であなたの人生のテーマを更新する手助けになるはずです。

関連記事:なぜ、人生には価値観が必要なのか?―価値観を探る4つの方法

参考書籍

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