今週は森博嗣のXシリーズ最新で最終巻とAIはどのように世界変えていくのか?ということについて様々な業界の識者へ取材したAIと人類の未来について考える本を読みました。
ダマシ×ダマシ
秘密と過去
Xシリーズ完結。
今回の事件は、結婚詐欺師らしき人物を探して欲しいという依頼から殺人事件の発覚にまで発展していく。
そして、それぞれの登場人物がそれぞれの物語を歩み始める終わりと始まりの物語。
ミステリーなんかよりもそれぞれの登場人物のその後の物語が見たいなぁ。と、そちらに気を取られて正直あんまり物語を覚えていない。
今回は西之園のクロスオーバーに加えて、別シリーズのあの人物が登場したりして、今回も仕掛けがしっかり施されている。
様々なシリーズを読んできた分ニヤついてしまった。そしてこういう仕掛けが見れなくなると思うと寂しくなる。
Xシリーズが世に出て本書6冊目で完結するまでに10年の時が立っているとか。
10年の時を感じながら、様々なシリーズが終わってきてとうとうXシリーズも終わってしまったなぁ。とか、次の10年後に森博嗣の小説は全て終わってたりするのかなぁ。とか思ってしまった。
そういうことも、あるさ……、と椙田の声が聞こえた気がした。
ダマシ×ダマシ/森博嗣 P361(エピローグ)
動物と機械から離れて
AIと未来と幸福
「AIは仕事を奪うのか」「シンギュラリティは本当に来るのか」「AIは人を幸福にするのか」などなど、期待と不安を伴うAIというテクノロジーについて、各方面の識者や企業家たちのインタビューから人間の未来を考察する本書。
AIの発展によって世界は良くなると楽観視する人たちや、SF小説の定番であるディストピア化すると悲観する人もいれば、世界はそんなに変わらないと考える人もいる。
そんな様々な知識や最先端のテクノロジーについてが詰まっている。内容的には少し小難しい場面もあるが、世界の最先端はどんなもので、それについてどんなふうに考えているのか?テクノロジーに何ができて何ができないか?、ということを様々な視点について触れる事ができる。
未来とは不確定なもので、予想したところで当たることなんて滅多にない。しかし、未来を見据えて思考し行動を起こすことは必要なこと。
もし、機械に仕事を奪われ、人間の幸福というものが何だかわからなくなったような未来が来るのであれば、僕らは何を考えて生きていくのか。という途方もない問に向かうのも大切なことではないかな。と
カーツワイルが予言する「AIが人間の知性を凌駕する」シンギュラリティはこないが、経済学者ケインズが1930年代に予言した「予科が十分になる豊かな時代をどう使うかという恐ろしい問題」の到来は、当たるのではないだろうか。
動物と機械から離れて/菅付雅信 P283(第11章 シンギュラリティはこないが、ケインズの予言は当たる)
21世紀合板の人間にとって一番大きな問題は、AIでもなく経済でもなく、時間の使い方、つまりは生き方になるのではないか-と私は考えるのだ。
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