自分の価値観が明確な人ほど、”人生の満足度や幸福度が高い”ということが、様々な研究調査で明らかになっています。
あなたは、自分の価値観が何か明確に言えますか?
あなたの価値観を考える
では早速、質問です。
あなたは質問に明確な答えを考えられましたか?
答えられなくても大丈夫です。
自分の価値観を見つけ出すのは難しいことです。
だから、偉大な科学者たちが様々な研究を経て、科学的に価値観を考える方法を残してくれています。その科学の知見を借りて価値観を探していきましょう。
もし自分の価値観を明確に答えられたのなら、一度立ち止まって自分の価値観を再確認してみるのもいいでしょう。
5つの質問
これから紹介する5つの質問は、自分の周囲の人間との関係性から自分の価値を考えます。
5つの質問を通して、なんとなく自分の価値観が見えてきたのではないでしょうか。
では、それを踏まえたうえで、もう少しあなたの価値観に踏み込んでみましょう。
80の価値観リスト
次に「価値観リスト」という、心理療法で使われ、100を超える試験で効果が確認された方法です。
簡単に説明すると、80個の価値観から自分がピンとくるワードを選んで、そのワードから自分自身の価値観を掘り下げる。という方法です。
1.リストを見ながら3つの重要度に分ける
それぞれの項目に目を通して、「とても重要◎、重要〇、重要ではない×」の3つに分類しましょう。
画像を保存して、書き込んでもいいですし、重要そうな項目をノートにリストアップする方法でも構いません。
2.項目を絞り込む
重要そうな項目をリストアップしたら、特に大事だと思う項目を10個まで絞り込みましょう。
3.ランク付け
選んだ項目を重要度が高い順にランク付けしましょう。
4.2つの質問をする
それぞれの項目に2つの質問をして、価値を掘り下げます。
人によって、それぞれの価値のワードに対する意味や大切な理由は違ってきます。
だから、質問に答えることで、自分にとっての価値に近づけていきます。
たとえば、こんな風に…
5.常に目の届く場所に置く
一度、価値観リストを使って自分の中の価値観に気づけても、普段の多忙な日常に戻ってしまえば自分の価値観がなんであったかを忘れてしまいます。
だから、そんな多忙な日常の中にいても、常に自分の価値観がなんであったかを確認できるように、そして、確認することを習慣にできるように、常に目の届く場所に置いておきましょう。
パーソナルプロジェクト分析
最後に紹介するのが「パーソナルプロジェクト分析」と名付けられた自己分析の方法です。
パーソナルプロジェクト分析は、先に紹介した二つの方法と違って自分自身が今行っている物事から自分の価値観を見つけ出す手法になっています。
簡単にどんなものか説明すると、日々取り組んでいく物事を分析して、その根幹にある価値観を見つけ出す。というテクニックです。
パーソナルプロジェクトのリストアップ
まずは、自分が今取り組んでいるプロジェクトをリストアップします。
プロジェクトというと大それたものに聞こえますが、
毎日自炊する、きれいな状態に部屋を保つといった日常的なことでも、
資格試験に合格する、仕事でかかわっているプロジェクトで大きな利益を得る。など中長期的な目標、
もっといい人間になる、魅力的な外見を磨くといったぼんやりしたことでも問題ありません。
つまり、自分が現時点で取り組んでいることはすべてプロジェクトになります。
ちなみに、この自己分析を考案したケンブリッジ大学のブライアンリトル博士の調査によれば、
多くの人は平均で15種類のパーソナルプロジェクトに取り組んでいるそうです。
プロジェクトを採点する
リストアップしたプロジェクトから自分が重要だと思うものを10個だけ選択します。
そして、選んだ選択肢を14種類の項目の視点から10点満点で採点していきます。
全ての採点が終わったら、各項目の合計点を計算します。
点数が高いプロジェクトほど重要なプロジェクトになります。
重要プロジェクトを深堀する上位分析
合計点数が高かったプロジェクトを5つ選び、価値観に通ずる概念にこれから展開していきます。
具体的には、次の2つの質問をそれぞれのプロジェクトに問いかけます。
例えば、「転職する」がプロジェクトの上位にあったとしましょう。
その理由を深堀していくと、 転職することによって「環境を変える」。というプロジェクトに展開されます。そして、さらに深堀していくと、環境を変えることで、「新しいことを学びたいから、つまらない仕事から抜けだしたいから」という二つの目的をもったプロジェクトに展開されます。
こんな風に、プロジェクトにたいして、”なぜ?”という質問を繰り返していくことで自分自身の価値観に気づけることが出来ます。
データによれば、大体5~6段目まで進んだあたりで自分の価値観に気づくことが多いようです。
もしも、1~2段目で手が止まってしまったときは、ステップ2で自分で採点した項目をもう一度見てみましょう。その中で点数が高い項目が価値観に近づくヒントになります。
最大公約数の価値観
どれもこれもやってみたけどピンとこない。あるいは、めんどくさい。となってしまうのであれば、
とりあえず、万人に共通する価値観に従ってみるのも一つの手です。
ミシガン州立大学が約20万人分のデータを精査した研究によれば、人は4つの価値観に幸福を感じやすいそうです。
この中で特に幸福に影響しやすいのが「貢献」です。
自分の行動が他人によい影響を与えると確信できた時ほど、私たちの幸福度は高まりやすくなります。
これといった価値観が見つからない。考えるのがめんどくさい。という方は、
とりあえず「誰かの役に立つ行動はなんだろうか」を考えて行動してみることから始めてみるといいでしょう。
価値観はライフステージで変わる
自分だけの価値観を探るために様々なテクニックを紹介しました。
自分だけの価値観を見つけるのはなかなか難しいことです。
だから、じっくりと時間をかけて紹介したテクニックを使って自分と向き合う必要があります。
手間と時間がかかりますが、あなただけの価値観を見つけることができれば、ぼんやりとした人生に明確な方向が見つかり、価値観のメリットを享受できるでしょう。
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