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価値観を掘り下げる6つの質問

自分にとって大事な事、つまり“価値観”が、はっきりしているかどうかで人生はだいぶ変わるから、価値観を自分の中から見つけましょう。
という記事を今までに書いていまして、「じゃあ、どうやって見つけるの?」という疑問の助けになるようなテクニックを2つほど紹介してきました。

関連記事:価値観リストで人生で大切なことを知る
     人生を豊かにする「価値観」

ここで新たに別の方法で価値観を探り出すテクニックを紹介したいと思います。

今までの方法は、80個のリストの中からピンとくるものを選んだり、家族や仕事など12個の項目について、それについてどういう自分でありたいか?という質問を考える。というものでした。

しかし、80個も項目に目を通してみたら、どれも大切に見えてきたり、どうありたいか?と聞かれてもイマイチ言葉が出てこない人もいると思います。
なので、今回は、今までのテクニックよりも質問は少なく、もっと具体的な質問になっています。

あなたの価値観は?

  1. あなたはどんな価値観で育てられましたか?
    自分の今の考え方は、それらの価値観を反映しているものですか?
    それとも、育てられたものとは違う視点で世界を見ていますか?

  2. 幼い頃や思春期における最も重要な出来事、経験はなんですか?
    それらが自分の世界観にどんな影響を与えていますか?

  3. 職場や私生活でどんな人たちを一番尊敬していて、その人たちのどんなところを尊敬していますか?

  4. いちばん尊敬していないのはどんな人で、なぜそんなふうに思いますか?

  5. これまでで最高上司、最低の上司は誰ですか?
    そう思うのは、その上司が何をしたからですか?

  6. 自分の子供を育てたり、他人を指導するのに、いちばん伝えたいのはどんな行動で、いちばん伝えたくないのはどんな行動ですか?

ぼんやり眺めてみる

この質問は基本的に、自身の今までの経験をもとに自分の価値観を探し出すデザインになっています。
なので、今までの価値観の探し方よりもとっつきやすいと思います。

もちろん、自分に乗って大切な価値観という普段あまり考えることのない慣れない作業なので、いきなりつらつらと質問に答えれないこともあるとおもます。
なので、肩肘張らずに、まずはこの6つの質問をなんとなく眺めて、思いつくことをパラパラとメモしていく。くらいのことから始めるのがおすすめです。

なんとなく眺めていると、「あぁ、そういえばこんな風に育てられたなー」とか「あー、あの人とは仕事したくないよなぁ、輪を乱すしなぁ」という感じで何かしら思いついてきますので、逃さずメモして捕まえておきましょう。
そうしてるうちに、なんとなく自分の中で質問の答えが出来上がってきます。

別の角度から掘り下げてみる

6つの質問の答えが自分の中で作り上げる事ができたら、他の方法で価値観をさらに深掘りしてみると良いと思います。
別の方法、つまり別の角度から自分を眺める事で、より深く自分の中の価値観を掘り下げる事ができると思います。

価値観は自分がどう生きていきたいかの指針となります。しかし、自分自身を知るということはいつの時代も最も難しいと言われてきました。
どうしても僕らは自分のことになると盲目になってしまいます。
だから、この質問で完璧に自分の価値観が見出せたわけではないと思います。
価値観を見つけるというのはとても難しいことです。だからと言って、自分の価値観を見出すのを投げ出してまうのは、未開の地をコンパス無しで進むようなものです。

今の20代や30代は無駄に夢を持たされた世代です。
「君には無限の可能性がある」「できないことなんてない」という風に言われ続けて大人になりました。
確かに可能性は無限大でしょう。しかし、目の前にある可能性は有限です。しかも片手の指で事足りるほど…。
そんな拡大解釈された可能性という残酷な期待を背負っているのです。
その結果、社会に出るという瀬戸際で、その無限の可能性とやらの呪詛のせいで右も左も分からない大海原に投げ出されたような感覚になります。
大海原から抜け出そうにも、どこに向かって良い変わらない。どこかに向かおうとすると、本当にこっちで良いのだろうか?という疑問にも苛まれ身動きが取れなくなって、何か行動を起こすことに無意識に怯えてしまいます。
その結果、何かを選択することを先送りし、選択しない選択を選び続け、人生をありふれたものにしてしまいます。自分には無限の可能性があるはずなのに…と思いながら。

そうならない為にも、価値観という自分が進みたい方向を指し示すコンパスが人生には必要なのです。
コンパスがあれば進む方向を決める事ができます。仮に、その進んだ方向が期待していた物や間違った物だとしても、選択し進み出したことは自分を肯定する経験となります。

だから、もしあなたが自分の人生の方向を失っていると思うのであれば、自分の中に埋もれている、あなたの大切な考えである価値観を掘り起こして見てはいかがでしょうか?

参考書籍

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