大きな成果を得るには継続が大事です。正しく継続は力です。
とは言っても、その継続が難しいんですよね。
そんな継続を続けて、大きな成果を手に入れるには「小さな習慣」を積み上げることが、最も無理なく成果に近づける方法なのです。
人間の半分は習慣で出来ている
僕ら人間の行動の45%は習慣という自動的に行ってくれるシステムで出来ています。つまり、僕ら人間の人生の半分は習慣で出来ていています。
その習慣という自動コントロールシステムに目標達成のための習慣を組み込む事ができれば、僕らは無理なく目標を達成して大きな成果を手に入れる事ができます。
そんな自動コントロールシステムに新たな習慣を組み込むためのテクニックが「小さな習慣」なのです。
では、どのくらい小さな習慣なのかというと、「馬鹿馬鹿しいくらい小さく」が目安です。
例えば、英語の力を身につけるという目標を掲げたとして、普段なら「英単語を1日〜個覚える」とか「問題集を1日〜ページやる」などと設定すると思います。
しかし、小さな習慣の場合は、
- 英単語を1日5個覚える。
- 問題集を1日1問解く。
と言ったレベルまで落とします。本当に馬鹿馬鹿しいくらい小さいですよね。
もちろん数字の目安は人によって違います。とは言っても、この目安「馬鹿馬鹿しいくらい小さい」がピンとこない人もいるかと思います。
なので、「くたくたに疲れ果てて帰ってきても、絶対できるくらいの小ささ」と言い換えればイメージしやすいのではないでしょうか。
この目安の意図は、意思の力やモチベーションが空になっていても出来る。という設定ラインになっています。
小さな習慣
では、具体的に小さな習慣の設定の仕方をざっと見ていきましょう
- これから身に付けたい習慣を書き出してみる
- なぜ身に付けたいかを考える
- 書き出した身に付けたい習慣を3、4つ選ぶ
- 目標を小さくする
- 目標を実行する合図を決める
- 記録をつける
1〜4までが設定の仕方で、5,6は続け方となっています。
では、次はそれぞれ具体的に見ていきましょう。
「何」と「なぜ」
1の「これから身に付けたい習慣を書き出してみる」は実際に、自分がこれから何をしたいかを具体的に考える段階で、人は目標に対して「『何』をやるか」という問いかけをするごと具体的に物事を考え、実行しやすくなります。
そして、2の「なぜ身に付けたいかを考える」で、その身に付けたい理由を探る事で、自身のモチベーションにつながります。
ちなみに、これらを意識する事で先延ばしの防止にもつながります。
関連記事:先延ばしを防ぐ「Why-What Thinking」
例えば…
- 英語の勉強を習慣化する
- 世界史の勉強をやり直す
- 毎日20分は散歩する
という風に書き出して、それぞれに理由をつけます。
- 英語の勉強を習慣化する
→未翻訳の本を読めるようになりたいから。 - 世界史の勉強をやり直す
→世界の歴史背景が頭に入ってれば、スムーズに知識が入ってくるから。
という感じで理由付けします。
ちなみに、これらは全部僕の事です。
小さく少なく
3の「身に付けたい習慣を3、4つ選ぶ」で、なぜ3、4つなのか?もっとあってもいいんじゃないか?と思いいますが、
いくら目標を小さくするとはいえ、多すぎると意思力もモチベーションもない状態で積み上がったタスクの数にげんなりしてしまいます。
つまり、小さくもあり、少なくする必要があります。
そして4で「馬鹿馬鹿しいくらい小さく」あるいは「くたくたに疲れ果てて帰ってきても、絶対できるくらい小さく」目標を設定しましょう。
例えば、
- 英語の勉強を習慣化する
→英単語アプリで1日10問解く。 - 世界史の勉強をやり直す
→世界史の本を1日1ページ読む。
習慣に合図はつきもの
習慣とは自動化されたシステムです。
僕らは、まだ頭が完全に覚醒していなくても、朝目覚めれば難なく洗面所に向かって顔を洗って歯を磨きます。
当たり前ですが、朝起きたら洗面所で顔を洗って歯を磨く。という習慣が「朝起きる」という合図と「洗面所で顔を洗って歯を磨く」という習慣が結びついているのです。
例えば…
- 朝の通勤電車に乗ったら英単語アプリを開く。
- 夕食が住んだら、世界史の本を開く。
if-thenプランニングでも紹介したように、人は行動を起こすのにトリガー(合図)を設定する事で達成率が高まります。
関連記事:if-thenプランニング始めました。
継続を記録する
習慣化には目標を小さくする事が一番大事ですが、日々の達成を記録することも同じくらい大切です。
記録の仕方はなんでも構いません。
カレンダーにチェックをつけるでも、習慣化アプリを使っても構いません。
日々の達成を目に見える形で記録することで、モチベーションと自信に変わります。
小さな習慣は、習慣化のテクニックです。習慣という自動コントロールシステムに、自分の目標達成に必要な習慣を組み込むためのテクニックなので、最終的な成果は二の次です。
最終的な成果よりも、毎日の継続という習慣化が成果なのです。
だから、日々の達成を記録することで、モチベーションにつながり、最終的には「自分には目標を達成するための努力ができる」という自信に変わります。
物足りなくなる
以上で、小さな習慣のステップは終了です。あとは続けるだけです。
そして、この小さな習慣を続けていると、徐々に徐々に日々の目標設定が物足りなくなってきます。
そうすると、今日のノルマは達成したけど、もう少しやろうかな。という風に、徐々に習慣化されて、設定したノルマを意思の力もモチベーションに頼らなくても、悠々とノルマを超えた事がきるようになります。
身につくまでは人それぞ
この習慣化までの日数は人それぞれなのでどのくらい続ければいいか、とは明確にいえません。
参考程度ですが、ある調査では平均で66日。
しかし、これらはあくまで平均値ですので、蓋を開けてみると、早ければ18日で習慣化された人もいれば、なかなか習慣化されずに254日もかかった人もいます。
習慣化というのはなかなか簡単に身についてはくれないのです。
だから、仮にあなたの習慣が254日かけないと身につかない習慣だとしても、達成できるように日々の目標を小さくするのです。
閑話休題-三日坊主の理由
人の習慣とはなかなか身につかないもので、「三日坊主」なんて言葉があるくらい日常茶飯事です。
これには訳がありまして、人間の脳が新しい事、新しい習慣を身につけるのを避けたいからなのです。
そもそも、習慣という自動コントロールシステムは、脳がエネルギーを使わずに行動するためのシステムでもあり、エネルギー節約のためのシステムなのです。
そして、普段と違うことをするために、意思の力と言われるエネルギーを消費します。このエネルギー消費を出来るだけ抑えたい脳は、新しいことをし始めるのを避けます。
だから、僕らはなかなか新たな習慣を身につけるとが困難なのです。
馬鹿馬鹿しいほど小さく
僕らが新たな習慣を身につけようとする時は、いつも頑張って達成できるレベルの設定ではないでしょうか。
もちろん頑張ってできるレベルを続ける事ができれば、最短ルートで成果につながるでしょう。
しかし、それが継続できなかったら話になりません。頑張ってできるレベルの設定は、意思の力を多く消費します。最初のうちはモチベーションが背中を押してくれるので続くかもしれませんが、遅くまで遊んだり働いたりして、やる気が出なかったり、疲れたりしていると、意思の力を振り絞るのが重労働。モチベーションなんかよりもとっとと寝たい。という気持ちが勝ってしまいます。
結果として、その日は達成する事ができず、今まで続いていたのにできなかった。という気持ちが継続を投げ出させてしまいます。
しかし、馬鹿馬鹿しいほど小さくした習慣であれば、意思の力もモチベションも必要ありません。なぜなら失敗する方が難しいほど小さくしたのですから。
(もし、失敗してしまったのなら目標をもっと小さくする必要がありますが…)
小さな習慣を継続すればいずれ本当の習慣に変わります。そうすれば、意思の力もモチベーションも使わずにできるように慣れば、さらに多くのことができるようになります。
その結果、僕らは小さな習慣で、大きな成果を得ることができます。
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