10年20年で今ある仕事の半分は自動化され、ゆくゆくは9割の仕事がなくなる。と話題になっていた中で、仕事がなくなるのは人間だけじゃないようです。
今日は「ミツバチ」の話をしましょう。
蜂群崩壊症候群
人間の食料の9割を占める農作物100種類のうち、7割はミツバチが受粉している。と言われています。
そんなミツバチの数が減っています。
原因は、虫の神経に作用し、方向感覚を失わせる「ネオニコチノイド系農薬」です。
この農薬がミツバチたちに作用し、方向感覚を狂わせ、巣に帰れなくなっているのではないか。と言われています。
結果、ミツバチの数は各国で次々と減っていっていました。
このままでは、農作物の生産に影響が出てしまいます。
さて、我々人間はこのような問題にどう対処していくのでしょうか?
Plan A がダメならPlan Bee
ハーバード大学のワイス研究所で2013年からこの問題を解決する為のアイテムを開発しています。それがロボットミツバチ「Robo Bee」です。
そして、ジョージア州では「Plan Bee」という名前で開発しています。
この「Plan Bee」という名前はとても皮肉が効いてるなぁ…と。
「Plan B」つまり「Plan Back Up」のことで、最初の計画「Plan A」がダメだった時の代替え案のことです。
「Plan A」がダメだった時の代替え案。それが「Plan Bee」
ミツバチがダメならロボミツバチを使えばいい!ということです。
しかし、代替え案とは名ばかりに農薬の使用量を増やしている国はいまだにあります。
使用量が増えれば当然ミツバチの数が減ります。数が減ればロボミツバチの需要は増え続け、さらなる発達を遂げます。
ロボミツバチがさらに発達すればミツバチたちのは不要になり農薬の使用量が増えさらに減り、いずれは絶滅するんじゃないだろうか。
テクノロジーは無差別に世界を塗りつぶす
その仕事をやる人が少ないのならばテクノロジーで補えばいい。
そんな仕事を人間がやる必要はない。テクノロジーに任せよう。
テクノロジーに労働環境など必要ない。労働時間も必要もない。定期なメンテナンスを施せば、センサが受信した通りに働き続ける。
壊れてしまえばまたメーカーに発注すればいい。そうすれば、また新たな働き蜂が箱に包まれてやってくる。
そうやって、今までいた働き手は徐々に徐々にテクノロジーに挿げ替えられて、最後には全てがテクノロジーで回されて、一つの大きな工場を形成していくのでしょうか。
テクノロジーに僕ら人間の仕事は奪われる!と巷で騒がれていたけれど、僕ら人間の仕事だけではなくて、この世界の環境を作り出している生物を無差別に塗り替えることができる。
塗り替えられた世界でどうやって生きていくのかはわからないけれど、その世界に順応できない生物から順にこの世から去っていく。
テクノロジーを作り出した僕ら人間も塗り替えられた世界で順応できなければ、少しづつ没落しこの世を去っていくのか。
ホモ・サピエンス全史を上梓したユヴァル・ノア・ハラリはホモ・デウスにて、テクノロジーが新たな階級「無用者階級」を作り出すと語っている。
「無用者階級」とは失業ではない。「雇用不要」なのです。
人間を雇う必要がない世界なのです。
テクノロジーに首を切られたら、僕ら人間はこの先の世界をどうやって生きようか。
やがてテクノロジーが途方もない豊かさをもたらし、そうした無用の大衆がたとえ全く努力をしなくても、おそらく食べ物や支援を受けられるようになるだろう。だが、彼らには何をやらせて満足させればいいのか?人は何かする必要がある。することがないと、頭がおかしくなる。彼らは一日中、何をすればいいのか?薬物とコンピューターゲームというのが一つの答えかもしれない。
ホモ・デウス(下) P158
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