books

今週の読書-旅のラゴス、恋と禁忌の述語論理、料理の化学①、THE RHETORIC、日本進化論

いつの間にか2月ですね。信じられません。
そもそも、僕は2019年を迎えている事自体が信じれていませんが…。

今週は文芸、ミステリ、科学、ビジネス書、社会学的な本を読みました。
最近日々の読書の甲斐あって、積ん読が崩れなくなってきました。

旅のラゴス

ここは僕らの先の未来のそのまた先の世界なのか

空間転移、超能力、ワインの海…と、不思議な光景が垣間見える世界で主人公ラゴスは旅をする。
「あぁ、この世界は僕らが知っている世界ではないんだなぁ」じわじわと思い知らされ、それがいつの間にかあたり前に見えてくる。
「ワインの海」を船で渡る描写も当たり前の様に描かれていて違和感を感じなかった。
僕らの世界観を簡単に塗り替える文章がクセになるなぁ。と

ワインの海は穏やかだった。最初の夜、俺たちはがらんとした船倉の彼方の隅、こちらの隅と別れて寝ていたのだが、退屈になってきたので次の日は全員が中央部へ移動した。甲板へ出たところでは海しか見えなかったのだ。

旅のラゴス/筒井康隆 P108

恋と禁忌の述語論理

色物探偵たちの推理を検証する「数理論理学者」

今週も井上真偽を一冊。
花屋探偵、エリート大学生探偵、そして別作品「その可能性はすでに考えた」の軌跡を信じる探偵…と、もはや一人でも十分作品が書けるのでは?と思う様な濃いめの探偵たちの推理を、天才数理論理学者が検証していく筆者のワールド全開。多分癖になってるんだと思う僕。うん。

数理論理学ってなんぞや?って思うかもしれないけれど、ご丁寧にそこらへんも噛み砕いて説明してくれているので、わからなくても十分ついていける。
その数理論理学的思考を用いて推理を検証していくと言う、今まで見たことのないアプローチをする作品。
これ誰も真似できない手法だなぁ。と読み終わった後に笑ってしまった。

「形式的証明-数理論理学的な証明において、動機などという観点は必要ない。仮にあったとしても使えない。不要。無用。徒爾徒消」

恋と禁忌の述語論理/井上真偽 P49

料理の科学①

料理の素朴な疑問に答える

自分が食べたいもの食べたいだけ食べれると言う魅力に気づき、料理にはまっています。
そして、料理でも本から入るのでした。

「なんでパスタを茹でる時に塩を入れるの?」
「マーガリンてなんで体に悪いの?」
などなど、誰もが一度は思った疑問に科学的に答えてくれる。さらに、レシピも乗っていたりするので、読んで楽しい、実践して楽しい的な一冊。

個人的に、塩はどこで取れたかは重要じゃないんだよ!結晶の形状だよ!って話が面白かった。
じゃあ、伯方の塩でいっか。

要するに、塩の性質を決めるのは、未加工の物質をどの様に処理したかであって、どこで取れたかではありません。

料理の科学/ロバート・L・ウォルク P109

THE RHETORIC-人生の武器としての伝える技術

伝える全ての技術が詰まった一冊

「伝える技術大全」って名前でもよかったんじゃないかな。と思うくらいボリュームのあるテクニック集。
対話が主だが、そこで使われるテクニックをよく理解すれば、文章にも使えるんじゃないかなぁ。と期待している。

オバマ大統領とトランプ大統領のスピーチの説明が面白かった。
オバマ大統領はキケロの方法を忠実に守っていたが、トランプ大統領は、コメディアンや古い説教者などの手法を踏襲しているのとのこと。
オバマ大統領は映画の様に作り込まれた物語を使っていたが、トランプ大統領は、キャッチフレーズやお気に入りのフレーズの短い文を畳み掛ける。

レトリックを学べば、言葉の奥深くに潜んでいる力や、その裏側にある動機を理解できる様になる。効果的に相手を説得するには、聞き手が何を信じ、何を期待し、何に重きを置き、どんな感情を抱いているのかを読み取る力が必要だ。”伝える技術”を学ぶことで、どんな時も冷静に、それを読み取れる様になる。

THE RHETORIC-人生の武器としての伝える技術/ジェイ・ハインリックス P8

日本進化論

現代の魔術師が平成のその先を見据える

平成も終わるのに、平成の負の遺産はいまだに手付かずな状況。そんな日本の次の時代を乗り越えるには「ポリテック」が重要な鍵になる。

この国の政治とテクノロジーの親和性があまりにも低すぎる事にギョッとした。
国会はPCの使用は禁止、スマホでさえ嫌な目で見られるとのこと。
挙げ句の果てには、会議の資料をFaceBookにアップしたら、秘書が資料を持って支援者に配る仕事がなくなる。と、ものすごい反対の声があったとか…。

古い人間が椅子に座り続けている限り、新しいものはなかなか受け入れられない。
カトリックが地動説を認めた時はガリレオの死から359年経っていた様に。

「ポリテック」と言う言葉を初めて耳にする方も多いでしょう。

これは「政治」を意味する「Politics」と、「技術」を意味する「Technology」を掛け合わせた造語です。

僕は「ポリテック」と言う考え方は、今の日本が抱えている様々な課題を乗り越え、この社会を新しい段階に進化させるための、重要なカギの一つになると考えています。

日本進化論/落合陽一 P17

関連記事

  1. books

    ドラえもんを本気でつくる、Brain Rules

    今週は本気でドラえもんを作ろうとしている研究者の本当、老いない脳を作…

  2. books

    その悩み、数学的に考えてみませんか?-論理ガール/深澤慎太郎

    あなたの悩みは何ですか?交友関係は疲れますか?お金の不安、それとも、…

  3. books

    今週の読書-忘れられた巨人、アンドロイドは電気羊の夢を見るか?、スタンフォードの自分を変える教室

    今流行りのタピオカを飲んでみました。十年くらい前の高校生だった頃を思…

  4. books

    今週の読書-毒よりおなお、人生は攻略できる

    新年度、新元号、新しい春、新しい世界で新しい自分になるために、本の世…

  5. books

    今週の読書-また同じ夢を見ていた、透明な君の後悔を見抜けない、明るい夜に出かけて

    気づけば今年も4分の1しか残ってないですね。ついこの前、令和元年を迎…

  6. books

    IQ、insight、SLEEP

    今年も無事に終わって行きます。今年読んできた本をパラパラ眺めていると…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

カテゴリー

  1. Think

    未来の時間の使い方の妄言—インターネットに時間を浪費する人類
  2. books

    人間とウィルスの軍拡競争「感染症の歴史」—なぜ人類はウィルスに勝てないのか?
  3. books

    今週の読書-「罪と罰」を読まない、超健康法、時間術大全
  4. Think

    アイデアを閃く5つのステップ
  5. books

    今週の読書-6時27分発の電車に乗って、僕は本を読む、「9マス」で悩まず書ける文…
PAGE TOP