今週は不朽の名作を読みました。
どちらも発行年数を見て驚きました。何年経っても読み継がれるって素敵じゃないですか?
砂の女
砂の悲劇
昆虫採集に出かけた男が、砂に囲まれた一軒家に閉じ込められ、そこからあの手この手で脱出を試みる男の話。
どうにもならない不条理さに葛藤する男の思考が悲劇を盛り上げていて、作品にズルズルと引き込まれてしまった。
阿部公房先生の作品は初めて読みましたが、言葉の言い回しや比喩がツボでしたので、他の作品にも手を出してみようかな。と
アマゾンでたまたま見かけてポチったから知らなかったけれど、20ヶ国語以上で翻訳されていたんですねぇ…
地上に、風や流れがある以上、砂地の形成は、避けがたいものかもしれない。風が吹き、風が流れ、海が波うねっている限り、砂は次々と土壌の中から生み出され、まるで生き物のように、所嫌わず這い回っているのだ。砂は決して休まない。静かに、しかし確実に、地形を犯し、亡ぼしていく……
砂の女/阿部公房 P17
チーズはどこへ消えた?
人生をシンプルにした寓話
「チーズ」を求めて「迷宮」をさまよう2匹のネズミと2人の小人の物語。
「チーズ」とは僕らの人生で求めるなんらかの幸福の形。
「迷路」とは、チーズを追い求めるいずれかの場所。
チーズを求めて迷宮を彷徨う物語は、僕らの人生をシンプルに最小化した世界。
その物語の中には、僕らが幸せを掴むためのメッセージが込められている。
特に印象に残ったことは、何かしら困難や難しい判断に直面した時に「もし恐怖がなかったら何をするだろう?」と自問することで、最善の選択肢を探すことができる。そして見つければ、あとはその選択肢に向かって覚悟を決めて進むだけ。ということ。
別に何も特別なことじゃなくて、当たり前のこと。だけど、そんな当たり前のことを気づくことができる一冊だった。
30分程度で読めるので、思った時に読み返せることもポイントが高い。
物事を簡潔に捉え、柔軟な態度で、素早く動くこと。
問題を複雑にしすぎないこと。恐ろしいことばかり考えて我を失ってはいけない。
小さな変化に気づくこと。そうすれば、やがて訪れる大きな変化にうまく備えることができる。
チーズはどこへ消えた?/ スペンサー・ジョンソン P65
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