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今週の読書-よるのばけもの、遠い山なみの光、隷属なき道

iPhone11を手に入れました。
今まで6を使っていたのですが、iOS13が対応しなくなるらしいので仕方なく買い換えました。
iPhone6を手に入れた頃は11まで出るなんて思っていませんでした。
更に言えば、iPhone9が登場しないことなど予想もつきませんでした。

今週は、住野よる、カズオ・イシグロを一冊ずつ、そして、AI世界に負けない生き方を提唱する本を読みました。

よるのばけもの

ばけものときらわれもの

夜になると黒い粒に覆われた八目の化け物になってしまう主人公と、周りとズレているがゆえに煙たがられイジメられる少女。二人の夜休みの物語。

化け物は何の比喩なのかなー。と思ってたら本当に化け物じゃないか。と、冒頭からやられました。まぁ、勝手にやられたんだけど。

クラスから浮いて、たまにおかしな行動を振る舞うがゆえに煙たがられいじめられている少女が、夜の学校で化け物の姿の主人公と出会い。毎日1時間だけの夜休みを過ごす。
日中の学校では決して二人は交わらない。主人公は周囲と同調する様に彼女をさけ、加害者にならない様に振る舞う。
しかし、化け物の姿で出会う時はそうは振る舞わない。面倒な反応をしながらもクラスメイトの様に振る舞う。

化け物の姿にならなければ、クラスメイトの様に振る舞えない。
化け物の姿で出会わなければ、彼女を理解することができなかったかもしれない。
主人公が彼女を救うわけでも、いじめがなくなるわけでも、誰かが裁かれるわけでもなく、ただただ昼と夜が過ぎて行く。何とも切ない物語だったなぁ。と

「昼の姿と夜の姿、どっちが本、当?」
力がさっきまでより篭っていただろうか。
投げられたボールは、僕の体の上を通り過ぎた。背後で、床との重い衝撃音が音の波になって黒い粒を揺らした。

よるのばけもの/住野よる P247

遠い山なみの光

あの頃を思い出して

故郷である日本からイギリスに移り住んだ悦子は、戦後の日本、故郷長崎で過ごした日々を思い出す。
元々のタイトルは「女たちの遠い夏」

本のタイトルの通り、主人公である悦子とその周りの女性たちで物語は進む。
女性たちのやりとりは特に華やかさもなく何となく薄暗い。それが、戦後の日本の姿だったのかはわからない。
きっとあの頃は誰しもが大変な日々を送っていたのだろうな。と何となく想いを馳せる。

英国に移り住んだ悦子が、その頃の日本での暮らしを「思い出す」ということは、その頃の記憶と現在の何かが共鳴したからなのか。
少なくとも、あの頃に想いを馳せるのには理由があるのだろう。

過去に想いを馳せる時は、あの頃の自分を恥じたり、あの頃理解できなかたことが今になってわかったり、ただただ懐かしんだりと、いろいろな感情が混ざり合う。きっと、悦子もそうなのかもしれない。

彼女の話を持ち出したのは、ニキがこの四月に来た事情を明らかにするためと、彼女が滞在しいる間に、これだけの年月が経った今になって、また佐知子のことを思い出したからである。わたしには、ついに佐知子がよくわからなかった。というより、私たちの付き合いは、もう遠い昔になったある夏の、せいぜい数週間のことに過ぎなかった。

遠い山なみの光/カズオ・イシグロ P10

隷属なき道

ユートピアを目指して

中身は副題「AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日3時間労働」の通り、ベーシックインカムの実験から考察される実用性や、ケインズが予測した週15時間労働実現への道、そしてAIの台頭した時代の僕らについて語られている。

さて、副題には「AIとの競争に勝つ〜」と書かれているが、本書の中ではっきりと筆者は「AIとの競争には勝てない」と一つの章を設けて説明している。では、競争に勝つとはなんなのか?

多分だけど、「戦わずして勝つ」という事なんじゃないかな。と
つまり、AIが僕らの仕事に取って代わられる時代に、必死こいてその仕事を自分のものだと抵抗することではなく、さっさとその仕事を手放して、一日3時間労働とベーシックインカムで、あなたにっとて最も価値のあることに時間と労働力とお金を投資して生きれば良いんだ。と言うことじゃないかな。
そもそも、明らかに負けるゲームに挑む必要なんてないんだから。
それは勇気ではなくて、ただ無知なだけだろう。
屁理屈だろうけど、戦わなければ決して負けない。
そうすれば、僕らは機械に「隷属」することはなくなるのだろう。

この前、台風15号が通り過ぎた翌日は交通網が麻痺してたおかげで、ぼくは14時に会社に出勤した。
その結果、その日は4時間しか働いていなかった。仕事が全く捗らないかと思いながら出社したのだけれども、その日仕上げた仕事量は普段とあまり変わらなかったんですよね。
僕らは1日の勤務時間の半分はきっと余計なことに使ってるんでしょうね。
1日3時間労働も決して妄言なんかじゃないのかもしれないですね。

「進歩とは、ユートピアが次々に形になっていくことだ」と、その昔、オスカー・ワイルドは記した。週15時間労働、ユニーバーサル・ベーシックインカム、そして国境のない世界……いずれも、荒唐無稽な夢に過ぎない。だがいつまでも夢のままであるとは限らない。

隷属なき道/ルドガー・ブレグマン/P254


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