年末に始めた本の整理がいまだに終わっておりません。
毎日少しづつ整理している横から新たな本が棚の隙間に滑り込む日々。
果たして終わるのでしょうか…..
今週は、河野裕と知念実希人のシリーズ作品、アマゾンのすごいルールに関する本を読みました。
さよならの言い方なんて知らない。2
象徴の聖女、賢者の宇宙飛行士、孤高にして最強
さよならの言い方なんて知らない。の続編。
主人公の親友との再会で幕を閉じた前作からの続き。
親友であるトーマ、最強のプレイヤー月生、平穏な国、PORTのリーダーの登場キャラクターがそろってきて盛り上がり始めた本作。
魅力的なキャラクタたちと詩的な青春の物語が突き刺さる。
そして、繰り広げられる三者三様の頭脳戦に物語は白熱し、領土合戦の能力者バトルモノを彩る。
常に戦いの行方に目が離せないし、主人公の思い描く展開についていくのも面白い。キャラクターがそろってきたことによって、物語の厚みも増して、架見崎という世界の謎が顔ののぞかせ始める。
今作で、役者もカードもそろってきたんじゃないかな。という印象。
とにかく面白そうな方向に向かって行っている気がする。
香屋はベッドに歩み寄って、言った。
さよならの言い方なんて知らない。2/河野裕 P365(第五話 夕日が笑顔に見せただけ)
「もしかしたら僕は、貴女を助けられるかもしれません。でもその前に、まずは傷つけることになります。
そう言った彼は、臆病に涙を流すように震えながら、引きつった顔で笑っていた。
天久鷹央の推理カルテ Ⅱ
無垢な天才
メディカルミステリー第2弾
炭酸飲料に毒が混入されていたと主張する事故を起こしたドライバー。
副題である「ファントム病棟」の吸血鬼が現れたという病棟。
天使が現れ天国に連れて行ってくれると語る少年白血病患者。
今作も3つの短編集で構成されていて、白血病患者の物語で、天久鷹央の無垢さが現れる。
こっちのほうがボリューム多め。なんでこっちが副題じゃないんだろう。
医療的だけれども小難しくないし、キャラクターたちのやり取りがバランスをとるように物語の堅苦しさ適度に抜いているなぁ。と。
実際、読んでいて医療の世界の一部が垣間見れたり、そんな病気があるのかーと興味をそそられたりするし、ちょっとした病気とか身体機能の知識があれば物語に入って推理に混ざることもできる。
ミステリーとしても、好奇心を満たす読み物としても楽しめる作品だった。
鷹央が白衣の袖でごしごしと目頭を拭いながら言うと、景子が床頭台の棚から『てんしのよる』の絵本を取り出し鷹央に手渡す。熊川がパイプ椅子をベッド脇に置いた。
天久鷹央の推理カルテⅡ/知念実希人 P291(天使の舞い降りる夜)
パイプ椅子に座った鷹央は、健太に微笑みをかけると視線を絵本に落とす。
アマゾンのすごいルール
すべてはお客様のためのルール
Amazon Japanで15年勤務していた筆者が明かすアマゾンのすごいルール。
ルールもすごいけど、仕組みもすごい。
何においても「お客様の為」が基本理念となっていて、数数のルールや仕組みの全ては「お客様」の為。
「お客様」のためにならないのであれば、大きな利益も採用されないほど「お客様ファースト」
正直、徹底した「お客様ファースト」が一番すごいルールなのでは?なんて思ったり。
「職員一人一人がリーダーとなるような心構え」とか「報告書は1ページ、プロジェクトは6ページ」とか、「会議の最初の15分は黙々と資料を読み込む」とか、「Amazonマーケットプレイスで持ち倉庫の遊んでるスペースを有効活用」とかとかとか。
色々と効率化され洗礼され単純化されたルールが様々な場面にそって出てくる出てくる。
個人的にはそんな様々なルールよりも、徹底した「お客様ファースト」、Amazonのキャッシュフローの仕組み、アマゾンの事業サイクルの仕組み。の3つが特にすごいと思った。
徹底したお客様ファーストを心がけて、商品を問題なく届け、最高の満足体験をお客様に提供することで、アマゾンブランドの価値が上がり、多くのお客様を呼び込み、アマゾン内の店舗数を増やして商品のバリエーションを増やす。
結果、どこを探しても見つからないようなニッチな商品にお客様はたどり着き、再びお客様の満足を引き出す。そうやってアマゾンは成長していく。
アマゾンは成長すればするほど、事業が大きくなりコストも抑えれるようになる。そうすると、商品の価格も抑えれるようになる。結果、さらなるお客様満足を引き出す。という洗礼されたサイクル。
そんな、成長の際の事業拡大のキャッシュフローは、銀行からの融資を必要としない。
商品が売れれば、クレジットカード決済や代引きのお金が何日か後には必ず入る。そのお金でさらに商品を買うが、商品の支払は、企業からの請求の30日後や60日あと。
その支払いまでのラグを利用し、倉庫の拡張などの設備投資を行なっている。
このなんともよくできたサイクルがアマゾンの飛躍的な成長を物語っているなぁ。と
これこそがすごいルール、仕組みなんじゃないかと。
Customers Rule!(お客様が決めるんだ!)
アマゾンのすごいルール/佐藤将之 P1(はじめに)
「アマゾンをアマゾンたらしめる『ルール』は何か?」
−そう聞かれたら、私は「この1行に集約されています」と答えるでしょう。
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