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言鯨16号、How to、翻訳できない世界のことば

なんだかが暖かい日がちらほらと。春ももう直ぐかな。と、思ったらどうせ寒くなるんでしょう。騙されませんよ?
なんて、白く舞わない息を空に吐きながら春を思う日々です。

今週は、砂と言葉のファンタジーと様々な方法を科学的に考える馬鹿馬鹿しくも笑える本と、世界の言葉についての本を読みました。

言鯨16号

砂と言葉の惑星

言鯨(イサナ)に作られた砂に覆われた世界。
骨摘キャラバンで学者を目指す主人公は、歴史学者との邂逅で世界の崩壊に巻き込まれてしまう。

かつての神である言鯨の骨を摘むキャラバン。
なんとも言えない言葉を囁く黒い言鯨の骨。
巨大な蟲を操る蟲屋という部族。
死を迎えた体は解けるように崩れて砂になり風と共に世界に注がれる。

なんとも作り込まれた世界観と少しずつ見えてくる砂に覆われた奇妙な世界の全貌と展開に引き込まれた作品。
ある意味、異世界ファンタジーですね。世間で使い倒されてないタイプの。

調査記録の最終目標は、風歴史上最大の謎「言鯨」の正体に迫ることにある。
彼らは生き物であるとも、何か巨大な装置であるとも言われていた。
確かなのは、彼らこそ砂漠の「最も古い言葉」の持ち主であると言うこと。言鯨は自分たちの言葉を持っていた。少なくとも言葉と共に活動していた時期はあった、はずである。
しかし、直接確かめる術は今やない。人々がこの砂漠で暮らし始めるおそらくずっと昔から活動を止めてしまっていたから。

言鯨16号/ 九岡望P13(第一章 砂の神)

How to

さまざまなHow toを科学的に解説した本。と、聴くとライフハック系に聞こえますが、本書が解説するのはあまりにもバカバカしい事。
例えば、高くジャンプするには?穴を掘るには?引越しするには?などなど誰も予想しないような方法が詰まった一冊。

しかしバカバカしいと言いながら、真剣に科学を用いて方法を考察しているところがシュールで面白い。
商品説明の「空想科学読本」の著者である柳田理解雄先生の言葉をまんま借りると、

「引っ越しをエネルギーで考え、旅行を相対性理論で考察する。
まっすぐ科学的な思考が、予想もしなかった結論を導く。快感だ! 」

というひとことに尽きます。

因みに筆者であるランドール・マンローは元NASAのロボット技術者で、14年前に退職し、ネット漫画家という謎の経歴を持った人物。

この本では、ありふれた物事に対処する変わった方法を探り、そんな方法を実際にやってみたらどうなるかを見ていく。
そうした方法がなぜうまくいくのか、あるいは、うまくいかないのかを突き止めるのは楽しく、ためになるだろうし、時には驚くような展開が待っているだろう。ある方法がうまくいかない時、なぜその方法がうまくいかないのかをきっちり突き止めルコとで、あなたはお央学ぶ事ができる。
-そうする事で、もっと良い方法を思いつくヒントになることもある。

How to/ ランドール・マンローP9(こんにちは!)

翻訳できない世界のことば

世界を超えて、言葉を超えて

こんなにも世界はシームレスになりつつあるけれど、やはり長い年月を経て作りあげられた文化を下敷きにしている言葉というものは、簡単に他の文化の言葉で表す事ができないらしい。
そして、こんなにも世界には素晴らしい言葉が存在するのか。と、

様々な国の言葉が載っていて、「木漏れ日」なんて日本語も混じってたりして、
あぁ、他の国にはこれに相当する言葉はないのか。
そして、世界にはこんなにも素敵な感情や情景を表現した言葉があるのか。
なんて思ったりして新しい発見があります。

中には、「バナナを食べるのにかかる時間」とか、時計や服の「締め付け跡」を表すようなユニークな言葉や、原語表記ができない絶滅の危機に瀕している部族の言葉なんかもあったりしていて読んでいて面白い作品でした。

個人的に特に気に入った言葉は、「お腹の中に蝶々が舞っているような、ロマンチックなことや素敵な事が起きた時に感じる気持ち」を表すタガログ語の「Kilig(キリグ)」という言葉と、
「Tretar(トレートール)」という「三杯目のコーヒーのお代わり」を表すスェーデン語です。

言葉がわたしたちに与えてくれるものは、とても複雑です。母国語との間には、多少のギャップもあるでしょう。でも、おそれる必要はありません
他の言語も、あなたの感じる事を言い表してくれるのです。
この本はその第一歩です。

翻訳できない世界のことば/エラ・フランシス・サンダース P3(はじめに)

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